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【Work Fast ―GDO的ワークスタイルVol.2】「ままならぬ」日常を全速力で駆け抜けているワーママたちの告白

手足口病、ヘルパンギーナ、マイコプラズマ肺炎に溶連菌。ノロウィルスにロタウィルスに水痘に…インフルエンザも。早口言葉ができそうな勢いだが、これは保育園で流行りやすいと言われている病気の一部だ。命がけの出産を終え、あやうい新生児期を乗り越え、ようやく入れた保育園に通わせ、仕事復帰したころに出会う病気のオンパレード。休みたいわけじゃないけれど、会社には行けない。フルスロットルで動きたいけれど、100%の時間と労力を投下して働くことができない。「今だけ、今だけ」と心の中で念仏のように唱えながら、ままならない日常と格闘するワーママたちの心の中について聞いてきた――。



「やりたい仕事から、できる仕事にシフトチェンジせざるを得なくなってきた」と話すのは、経営管理本部の小泉久美子だ。現在、4歳と1歳の男の子を育てながら経理の業務を担当している。経理の仕事は、毎月リミットがある仕事。家庭と仕事のバランスは悩ましいと語る。子供を産んでから、自分が頑張ってもどうにもできないことが増え、業務をどう進めていくのか、どう責任を果たすべきかを考えるようになった。“やりたいこと”と“できること”の区切りが必要になってきたのは独身時代との大きな違いだという。

「ワーママ」という言葉が一般的になったのは、ここ数年の話だ。動き出した女性と子育て、仕事に関する状況は、それほどに日々変化し続けている。責任ある仕事を持ちながら、家では子育てに奮闘する共働き世代。それをサポートする時短家電・IT・保育関連サービスも増えてきたが、小泉のように“やりたいこと”と“できること”を区別せざるを得ない人はまだまだ多い。

子供の病気に関して「この日は絶対休めないという日に限って、だいたい熱を出すんですよね」と苦笑するのは、メディアビジネスユニットの中村奈々だ。

大阪支社所属でも本社のメンバーとの仕事も多い。ビデオ会議は便利なツール


もともと五反田本社で勤務していた彼女だが、夫の転勤に伴い大阪に転居。それを機に、大阪支社に所属することになり、支社のエリアプロデュースグループを兼務することになった。本社のメンバーとも日々チャットやメールなどの手段を駆使して、今まで通りの仕事内容をこなしている。だが、子供が病気になるときには「今まで通り」とはいかない。まだ3歳と1歳の子供たち。一人が罹れば、もう一人にうつり、最終的に親にうつりと「有給休暇がみるみるうちになくなります…」とつぶやく。

まるで仮面ライダーのショッカーのように、働くママに襲いかかる敵は、あらゆるところから現れ、倒しても倒してもまた登場する。敵に立ち向かう術はできるだけ多いほうがいい。縁あって今ここで一緒に働く人たちが幸せであるように、GDOでは多様なライフスタイルに応えていこうと働き方の改革に取り組んでいる。まだまだ課題はきっとあるが、週3日までのリモートワーク、6時間勤務までは休憩なしで早めの退社が可能なスルー勤務、コアタイムの短縮(10時~13時)などを新たに制度化した。その甲斐あってか、直近3年間の産前産後休業・育児休業からの復帰率は100%になった。

その新しい制度を活用して、両立が少し楽になったと話すのは、ゴルフ場予約ビジネスユニットでイベント競技チームに所属する平野貴子だ。2人目を産んで復帰するタイミングで週に2回だけスルー勤務にさせてもらうことを上司と話し合って決め、火曜日と木曜日は早く帰るようにしている。「30分でも早く帰れると、その後のスケジュールが全然違います。例えば、お迎えの前に一旦家に帰って、洗濯物を取り込むことができたりとか。一緒に帰ってから洗濯物を取り込むと子供がベランダに出てきて遊んじゃったりするので」と笑った。

4歳女の子と2歳男の子を育児中。下の子が「ママ~ママ~」の時期で悪戦苦闘


こんな風に書くと、働きやすい先進的な企業に思えるかもしれない。けれど、GDOは2000年の創業から数えて、まだ19年目。制度を整え、浸透させる過程一つひとつを地道に積み上げている途中だ。創業から間もないころは、産休育休を取得する社員もおらず、「働きやすさ」を追求する余裕がない時期もあった。「いま、私たちが産休育休を取得して戻ってきて働けるのは、この会社で初めてワーママになった先輩やそれを受け入れてきたチームや周囲の人たちがいたからだと思っています」と、今回話を聞いたメンバーは口をそろえた。はじめから100%理想的な職場はない。一つひとつの課題に直面して、それを解決しようとする一歩一歩が企業のカラーになっていくのだろう。

比較的最近の2017年に入社したブランディング推進室の金丸典子は、12歳と9歳の女の子を育てるママだ。「私は異業種からこの会社に転職をしてきましたが、以前勤めていた業界から考えたら、GDOはすごく働きやすいです。スルー勤務を使って早く帰れると塾の個人面談も行けるし、フレックスで調整すれば遠足の朝の見送りも行ける。気持ち的に罪悪感がだいぶ減りました。あとはWorkFastという言葉があるように、周囲の人が速く仕事をしようという意識があるので、常に時間に追われているワーママには嬉しいですね」と話す。

唯一の小学生2人の母として参加。幼児子育て中のメンバーにとっては先輩ワーママ


罪悪感。それは働くママに襲いかかる敵の中で最も大きく厄介な敵なのかもしれない。なにしろ、戦うべき対象を自覚しにくい。子供の行事に出られない「罪悪感」、仕事に行けない「罪悪感」。家庭に対して、職場に対して。どちらも大切でどちらにも責任があるからこそ感じる、その感情にさいなまれる。双方で一度に緊急事態が起きることもある。けれど自分は一人しかいない。

毎日毎日が、「ままならない」。そんな思い通りにならない日常を、GDOに限らず世の中のワーママたちは全速力で駆け抜けている。社会は少しずつしか変わらないけれど、努力をしない選択肢はないから、その一段一段を企業も個人も登っている途上だ。

(文・Golf Links the World/星 写真・角田慎太郎)

 

「GDOで働く」ことにご興味のある方は、こちらから。

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