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INTERVIEW

TECビジネスユニット ユニット長

鈴木 尊文

インタビュー

インターネット上でのビジネスを主軸にしているGDO(ゴルフダイジェスト・オンライン)の中では珍しく、TECビジネスユニットは「リアル」をビジネスの舞台としている。ゴルフレッスンスクールの「GOLFTEC(ゴルフテック) by GDO」とジュニア向けの「キッズゴルフ by GDO」、そして羽田空港内の「GDO Golfers Links HANEDA」。2019年10月29日にはGOLFTECの国内13店舗目を大阪駅前で話題の複合施設「グランフロント大阪」内にオープン。ゴルフ人口が減少していると言われている中、リアルのレッスン事業を拡大し続けるTECビジネスユニットの今とこれからについて、事業部統括の鈴木尊文に話を聞いた。

鈴木尊文(すずきたかふみ)

IT系出版社、ITジョイントベンチャー、IPコンタクトセンター企画構築など様々なIT業界を経験し2007年にGDO入社。ゴルフ場ビジネスユニットで企画開発部門を統括し、マーケティング、事業提携に従事すると2016年にTECビジネスユニットに異動。ゴルフは父の影響で中学生の頃から高校まで遊びで練習場へ。10年ほどのブランクを経て30歳手前でゴルフを再開した。

――まず初めに、鈴木さんご自身がGOLFTECのレッスンを受講したときの感想を教えてください。

私がレッスンを受けたのは、当時、GBU(ゴルフ場ビジネスユニット)からGOLFTECという、まさに社内転職とも言える異動のときですね。今GDOでは珍しくない部署跨ぎの異動ですが、GDOでは私が先駆けだったと自負しています(笑)。異動後に、約1年間GOLFTECのレッスンを受講しました。実はしっかりとレッスンを受けたのはこれが人生初で、いざレッスンを受けてみると驚きの連発!独学で染みついたスイングを理想的なスイングに近づけていくというGOLFTECならではのレッスンで、それまでと見違えるほどスイングが変わりましたし、何より弾道が大きく変化しました。今まではふけ上がってしまっていた弱い球が、力強くグングン前に進む球に変わったんです。まさに目から鱗といったところでしょうか。だからこそ、この感動体験をより多くのお客様にも体験していただきたいと常に考えております。

――GOLFTECは2012年の国内第1号店オープンから約8年で全国13店舗に拡大し、全国にGOLFTECのレッスン受講者が増えてきたと思います。レッスン受講者の満足度はいかがでしょうか。

お陰様で、受講者の96%以上からGOLFTECのレッスンで上達を実感できたというお声をいただいています。受講する方は、年齢や性別、悩み、目標もさまざまですから、一人ひとりのお悩みに向き合ってくことが何よりも大切だと感じていますが、GOLFTECのレッスンのいちばんの特長であるスイングの「可視化」と「数値化」によるスイング分析とレッスンが、多くの皆さまに評価していただけている理由だと思います。

 ゴルフの世界で数値化と言うと、スイングスピードやスピン量などを思い浮かべるかも知れません。「GOLFTEC by GDO」ではそうした数値はもちろん、スイング中の身体の動きや傾きのデータを定量的に把握してレッスンに反映させています。コーチはどのポジションのどの数字がお客様のお悩みと最も関連性が強いかを把握しているので、最短で改善できる方法をアドバイスし、上達をサポートしています。ポイントは、データによる事実をお伝えしながら、ゴルファーの感性を決して否定しない部分にあります。ゴルファーの感性を活かしながら、スイングを理想的な形に近づけていくことがGOLFTECのレッスンの特徴です。また、ラウンドレッスンも行いますので、ラウンドでも同じ動きができているかを確認し、スコア改善のサポートをさせてもらっています。

――コーチのレッスンスキル向上のために具体的に取り組まれていることはありますか。

「GOLFTEC by GDO」には、「GOLFTECユニバーシティ」という研修組織をもっており、初期研修を6週間から8週間実施します。研修では、機材の使い方やレッスン方法、メソッドを学びます。習得できるまでは、いくら他でレッスン経験のあるコーチでもデビューすることはできません。また、デビュー後も品質管理部門によるレッスンのモニタリングでクオリティチェックを受けます。また、レッスンごとに受講者へ満足度調査を実施しサービスの品質維持・向上に努めています。

現在、コーチは1店舗あたり4~7名ほどおり、全店合計では65名ほどのコーチが在籍しています。レッスンの品質管理という点で言えば、上記のほかコーチ間の社内SNSがあり、多くのコーチが指導方法を相談したりノウハウを共有したりすることで、レッスンやサービスにおける個々のスキルアップも図っています。この辺りは、他のゴルフレッスンスクールと大きく違うポイントでしょうね。また、ティーチングライセンスの維持に必要な年会費のサポートやセミナー参加の補助など、自己啓発支援制度を導入し、コーチの福利厚生を充実させています。就業環境も常に改善し、優秀で向上意欲の高いコーチが仲間の輪を広げていく状態を目指しています。受講者の方とは直接関係のない施策ですが、こうしたことも、GOLFTECの強みのひとつになり始めていると思います。

――GOLFTECの今後の展望、狙いについてお聞かせください。

これまでのGOLFTECのレッスン事業は、社内でも独自路線色が強いものでした。だからこそ、今後拡大していく中でGDOの他サービスとの協業は必要不可欠だと思っています。例えばリテールビジネスユニット(EC)のゴルフ用品販売、中古商品の取り扱い、クラブ工房などの併設も検討していますし、「GDO Golfers LINKS HANEDA」を活用した広告配信、サンプリングなどの可能性も模索していきたいです。ゴルフ専業のGDOとして、積極的に他サービスを活用し、全国のお客様により高品質なサービスを提供できればと考えています。

また、これまでGOLFTECではマンツーマン・個室でレッスンと「比較的熱量の高いゴルファー」を、キッズゴルフではゴルファーの裾野であるジュニアゴルファーを対象にしてきましたが、いわゆる普及価格帯のレッスンは提供できていません。今後は料金がもう少しリーズナブルなセミプライベート、ウェブ形式といった、多くのゴルファーに参加いただけるレッスンサービスのご提供も視野に入れていきたいと考えています。

――最後に、ゴルフ人口が減少していると言われている今、リアルのレッスン事業としてこの課題に対してどのように向き合っていこうと考えていますか。

ゴルファー人口減少については、ゴルファーの初期離脱が問題のひとつではないか思います。正しく教えてくれる人が周囲におらず、ゴルフが楽しいと感じる前に離脱した――なんて話を聞いたことありませんか。スポーツ全般にいえることだと思うのですが、正しく教えられるインストラクターが増え、レッスンを受けた受講者のみなさんにゴルフをもっと好きになってもらえれば、間違いなくゴルファーの育成につながると考えています。たとえ地道でも、アクティブなゴルフ人口を増やしていくことは、GDOだけでなく今後のゴルフ業界にとっても間違いなくプラスになるのではないでしょうか。

TECビジネスユニットは、インターネット主体のビジネスを展開するGDOの中でも、お客様とリアルに接することができる数少ない事業のひとつです。今後GOLFTECやキッズゴルフのサービスを通して、できるだけ多くの方に「ゴルフが上手くなる楽しさ」を実感してもらうことができれば、将来のゴルフ業界全体の真の“活性化”に繋げられると思っています。