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打って走る!究極のプレーファスト、スピードゴルフに魅せられたランナーたち

スピードゴルフをご存知だろうか? ひと言でいえば「走ってプレーするゴルフ」。18ホールのスコアとプレー時間を足したスピードゴルフスコア(SGS、1分=1打)を競うハイブリッドスポーツだ。近年、国内でも定期的にイベントが開催されるようになってきており、GDOも積極的にその普及に努めている。今回は、この新スポーツに取り組む対照的な二人に話を聞いた。一人は国内無敵の絶対王者・松井丈さん。もう一人はスピードゴルフがきっかけでゴルフを始めたという中山奈々さん。ある意味、ともに“激レア”な存在だ。

 


スピードゴルフがゴルフデビューの中山奈々さん、スピードゴルフ絶対王者の松井丈さん(写真左から)


 

―― まず、お二人がスピードゴルフを始めたきっかけを教えてください。


松井丈さん(以下、松井):私がトライアスロンをやることを知っていた友人が、スピードゴルフのFacebook投稿に「松井さん、出るでしょ?」と私をタグ付けしたんです。大会1カ月前くらいでしたが、「やるやる!」と二つ返事でOKしました。それが2014年の「第一回 日本スピードゴルフ選手権」です。日本初開催でみなさん手探りだったと思いますが、それは私も同じでした。でも、前半9ホールを終えて時計を見たら22分。「こんなに速く回れるの!?」と自分自身ビックリしたことを覚えています。

中山奈々さん(以下、中山):それから現在まで無傷の6連覇をされているなんて本当にすごいです! 私は知り合いがスピードゴルフ(女子の部)で優勝して、その存在を知りました。その後、ランニングの先生(元ウルトラマラソン世界記録保持者の砂田貴裕さん)が2018年大会に出場することになり、飲み会のノリで「私たちも!」とランニング仲間と出ることにしたんです。ゴルフは未経験だったんですけどね。

 


中山さんは「スピードゴルフはスピードと爽快感が魅力」と語る。


 

―― え? ゴルフ……未経験?


中山:はい、いずれやってみたいとは思っていたのですが…。大会1カ月前から3ラウンドしただけです。8年前に始めたランニングは、フルマラソンだけでなくウルトラマラソン、そしてスパルタスロン(※アテネからスパルタまでの約246kmを36時間以内に走破する)も完走経験があるんですけどね。

 

―― スパルタスロン…。ちょっと今、いろんなことに驚かされています。では気を取り直して、お二人にとってのスピードゴルフの魅力を教えてください。


中山:やはり、スピードと爽快感ですね。初出場した大会では仲間と下位を独占しましたが、ホールアウト後はマラソンを走り終えたような「やり切った!」という気持ちになりました。普通のゴルフと比べても、今はスピードゴルフの方が楽しく感じています。先日、会社のゴルフコンペがハーフ3時間も掛かって、すごく疲れてしまいました。「6時間あったらウルトラマラソンを完走できるかも」なんて考えたりして。それにスピードゴルフの方が、1Wショットが真っ直ぐ飛ぶんです!


松井:
走っていると身体が動いてリズムが良いのかも知れませんね。私にとってはホールアウト後の達成感が魅力です。正直、マラソンもスピードゴルフも競技中は苦しい。でも、自分が描いたタイムとスコアでホールアウトできたときの充実感は格別です。私は究極のプレーファストを極めることを目標にしていますが、みなさんにも是非この感覚を味わっていただきたいです。

 


スピードゴルフ6連覇の絶対王者が目指すのは“世界一”。


 

――なるほど。松井さんはスピードゴルフのためにどんな練習をしているのですか?


松井:特別なトレーニングはしていません。ゴルフはゴルフ、ランニングはランニングと別々にやっています。一点、私はクラブケースを左手で持って走るのですが、腕や手が疲弊するとしっかりしたショットが打てなくなるので、左腕と左手の筋トレはしています。課題は大会以外にスピードゴルフをプレーできるコースがないことですね。できれば、今後はトレーニング以上にラウンド回数を増やしたいです。

 

―― スピードゴルフが通常のゴルフにも役立つ可能性はあると思いますか?


松井:スピードゴルフは、あまり考えずにプレーすることが求められます。ですから、ショットに悩みを抱えていたり、イップスの方には非常におすすめです。考えている余裕などありませんから。また、常に心拍数が高い状態でプレーします。皆さんも緊張してドキドキすることがあると思いますが、高い心拍数のままプレーすることで、そのような場面に強くなる可能性もありますね。

それに、ゴルフ場をゴルフ以外で利用できれば、業界が活性化してゴルファーも恩恵を受けられます。選択肢が広がるということは、とても良いことなのではないでしょうか。


中山:
私のようにスピードゴルフを入り口にしてゴルフを始める人がもっと出てくるかもしれないですしね。


松井:
最初はびっくりしましたけど、本当にそうですよね。

 


ラン好きな人にも、広大なゴルフコースを駆け抜けるスピードゴルフをぜひ試してみてほしい。


 

―― お二人の今後の目標を教えてください。


中山:私はゴルフのスコアで100を切り、ランは60分以内で回ることです。パターが苦手でグリーン上を行ったり来たりすることが多いので、パッティングも上達したいです。

松井:私の目標は国内大会で連覇を続けることと、世界一です。今年11月に日本で世界選手権(サニーCC@長野県佐久市)が開催されます。地の利もありますから、海外の強豪相手に優勝して、世界の頂点に立ちたいと思います。

 

GDOがスピードゴルフの普及活動に着手したのは2014年。2018年には一般社団法人日本スピードゴルフ協会が設立されました。スピードゴルフは初めてプレーしても1時間20分ほどでホールアウトできるため、プレー後に家族や友人と他の余暇を過ごすことも可能です。一日を有効活用できるスピードゴルフを通じて、GDOはこれからも新しいゴルフのカタチを提案し続けていきます。

 

(文・田村一人 写真・角田慎太郎 構成・Golf Links the World編集部)

 

日本スピードゴルフ協会オフィシャルウェブサイトはこちら
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