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ゴルフの街・神戸をご存知ですか?自治体とともに仕掛けた雪上のナイスショット作戦!

皆さんは、兵庫県神戸市にどのようなイメージをお持ちだろうか? 中華街? 異国情緒? 港町? 神戸牛やスイーツなど食を挙げる方もいるかもしれない。じつは、神戸市には21ものゴルフ場が営業する「ゴルフの街」という一面がある。しかも、そのうちのひとつ「神戸ゴルフ倶楽部」は日本のゴルフ発祥地だ。観光資源は十分に多い街だが、レジャーという視点で見ると、せっかく由緒正しいゆかりの地でありながら、「神戸=ゴルフ」というイメージを持つ人が少ないことが一つの課題だったという。


一般財団法人 神戸観光局 経営推進部・羽東佑樹(はとう・ゆうき)氏


神戸観光局 経営推進部の羽東佑樹(はとう・ゆうき)氏はこう語る。
「2年ほど前からゴルフツーリズム協議会を立ち上げて、ゴルフを用いた地域のブランディング強化を図っています。2019年は、ラグビーのワールドカップ開催中に『手ぶらでゴルフ』と銘打ち、レンタルクラブからコース送迎まで手配して『神戸=ゴルフ』をアピールしました。今回はゴルフをしない方への訴求です。ゴルフの裾野を広げたり、神戸はゴルフが盛んだということを知ってもらったりすることが狙いとなります」。裾野の拡大はゴルフ業界自体も頭を悩ませている課題。同局が思いついたのは、スキー場でゴルフをしよう!というアイデアだった。

こんな企画を聞いたら、GDOが参加しないわけにはいかない。だって、スキー場といえば雪、雪といえばスノーゴルフ、スノーゴルフといえばGDOだから。それにGDOは2018年からナイトゴルフも実施している。どうせなら、ぜんぶひっくるめて「ナイトスノーゴルフ」なんてどうでしょう?ーーとトントン拍子に提案させていただく運びとなった。

そして、2019年12月21日、六甲山スノーパークで「Night Snow Golf in 六甲山」は実現した。六甲山スノーパークは「関西最速!」を謳うスキー場で、本格的なシーズンイン前から人工雪でゲレンデを作り、その名の通り営業開始は関西最速。神戸市街から車でわずか30分、大阪から約60分という“最速”にはぴったりのアクセスの良さも魅力だ。


大勢の子供たちが雪の上のゴルフに初挑戦


 


マスコットキャラクター(左から、キャプテンタワー、“スノイル&ワルイル”、スコアラ、KOBAY)との写真撮影


イベントでは、昼過ぎからゴルフ初体験の方や子供たちを中心に、雪上パターゲームを楽しんでもらった。場所柄か、ファミリー層が多く集まったこともあり、地元神戸のゆるキャラや、GDOスコア管理アプリのキャラクター「スコアラ」との写真撮影コーナーも大好評。ゲレンデでは、地元神戸市出身のプロスノーボーダー・岡本圭司(おかもと・けいじ)さんが審査員を務める「MINI SLOPESTYLE JAM」という、キッカーとボックスを使ったスノーボードのミニコンテストも開催された。


地元神戸市出身のプロスノーボーダー・岡本圭司(おかもと・けいじ)氏による迫力のパフォーマンス


冬空に一番星が瞬き始めるころ、いよいよメインイベントの「Night Snow Golf」がティオフした。ライトに照らされたゲレンデ上の特設打席から、スナッグゴルフのクラブを使ってLEDでさまざまな色に光るターゲットを狙い打つ。岡本さんも雪上アプローチ対決で参加者と競い合った。Kiss FM KOBEなどでラジオDJを務める藤原岬さんの進行で、コンテストに参加したスキーヤーやスノーボーダーも飛び入りでクラブを握った。たびたび?「ナイスショット」や「珍ショット」が披露され、集まった人々からの歓声や笑い声が白い吐息とともに沸き起こる。プレーヤーもギャラリーも寒さを忘れるほどの盛り上がりとなった。


ゴルフが初めてでも『スノーゴルフ』なら仲間と一緒に気軽に楽しめる


今回の「Night Snow Golf in 六甲山」は、ホームページのイベント案内やポスターなどで事前告知されたが、多くの来場者にとっては「スキー場でなぜゴルフ!?」とサプライズに近かったようだ。「このイベントがあると知って来ました。こういうイベントがもっと増えてほしい」という嬉しいお言葉も頂いたが、「まさか雪の上でゴルフができるとは思わなかった。初体験だけど楽しかった」という参加者の感想が大多数だった。

ウィンタースポーツを愛する人々が集まる場所だからこそ、いままでゴルフに触れたことがない人たちにゴルフの魅力をアピールできた。さまざまなイベントと同様に、一つひとつのこうした手応えこそが、GDOにとって非常に価値のあることに違いない。

 


 


【動画】光るボールが描くアーチが幻想的な『ナイトスノーゴルフ』


団塊世代の高齢化や若者のゴルフ離れなどが要因となり、ゴルフ人口は減少を続けている。団塊世代の高齢化や若者のゴルフ離れなどが要因となり、ゴルフ人口は減少を続けている。平成13年に1340万人だったゴルファーは、平成30年に670万人にまで減った(公益財団法人・日本生産性本部「レジャー白書2019」より)。そんな中で、この「Night Snow Golf in 六甲山」がどのくらいゴルフ普及に貢献できたのかはわからない。しかし、このイベントによって改めて確信したのは、ゴルフの面白さをさまざまな人たちに伝えるためには、ゴルフを「ゴルフ場の外に持ち出す」必要があるということだ。


GDOはこの数年、音楽フェス『宮ロック』(宮古島)でのビーチゴルフや夏の由比ヶ浜(鎌倉)での「ナイトゴルフ」で、ゴルフ未体験の人たちにゴルフに触れてもらう機会を作ってきた。狭い業界内で待っているだけでは、新たなゴルファーは増えてくれないし、思いもかけないアイデアや人々との出会いは生まれないから。街のブランディングにゴルフを使い、それをウィンタースポーツとも結びつけた神戸市の発想もまた新鮮だった。

次はどんな出会いがあるだろう? 未踏の地で考えていくと……次は砂漠??? そんな妄想も、あながち不毛ではないはずだ。

 

(写真・角田慎太郎 動画・株式会社モーションズ 構成・Golf Links the World編集部)

 
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