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「敷居が高い」スポーツだと思われていた、ゴルフのイメージは変わったのか?ゴルフと女子大生をつなぐ一日に密着

バブル期には3万円近かったプレーフィー。クラブセットを揃えようとすれば、今でも5万円程度の予算が必要。ゴルフはまだまだ「お金がかかるスポーツ」というイメージが根強いスポーツだろう。さらに、クラブハウスに入るときのドレスコードやプレー中のマナー。紳士淑女のスポーツという良いイメージもありながら、反面「厳しいしきたりがある」とも思われている。

若者たちが敬遠するのも無理はない。だが、少しずつでも「敷居の高いスポーツ」と思われているゴルフのイメージを変えていきたい。そんな想いからGDO(ゴルフダイジェスト・オンライン)は、女子大生にゴルフをつなぐイベントを開催した。



三十三間堂と京都国立博物館を過ぎ、すこし勾配のきつい坂を上がっていくと京都女子大学の敷地がある。地元では「京女(きょうじょ)」と親しまれる、幼稚園から大学院までを運営する私立の学校法人だ。

多くの大学にあてはまることかもしれないが、ここでも「キャリアアップ」や「就職に役立つ」という謳い文句の講座は大変人気らしい。大学生が新社会人になったときに上司や先輩との関係づくりに役立つのではないかという仮説から、同大学は就職向け講座の一つとして「ゴルフ体験授業」を開催した。

GDOがこの体験授業に協力することになったのは、「ゴルファー創造プロジェクト」と掲げた若者や未経験者へのゴルフ普及活動を行っているためだ。参加したのは就職活動を控える3回生、卒業間近の4回生を中心とした約30人。

座学やワークショップ形式で行うルールや知識に関する授業とスナッグゴルフを利用した実技の授業の二本立てで全2時間のイベントとした。座学でははじめて触れる「ゴルフの基礎知識」にやや緊張気味だった学生たちも、グループワークになると会話が弾み、教室は一気に和やかな雰囲気になった。


ゴルフマナーに関するクイズに挑戦。皆で知恵を絞って問題を解く


スナッグゴルフを使った実技では、クラブの握り方や簡単なゴルフのルールをレクチャーし、的にボールを当てる練習を行う。京都女子大学ゴルフ部が講師側のメンバーに入り、未経験者のプレーをサポート。子供でも扱えるスナッグゴルフを使えば、初めてでもクラブを振ることは楽々とできる。

的に当てるだけとはいえ、そのゲーム性から体育館には楽しそうな歓声と笑顔が溢れた。サポート役のゴルフ部メンバーも、普段はなかなかゴルフトークができない同世代とプレーを楽しめたことが嬉しかったようだ。教える側、教えられる側の表情から喜びや楽しさがあふれ出て、ひんやりとした体育館の温度が少し上がったように思えた。

 


一打一打に、一喜一憂。自分の打った球の行く末を見つめ、成功すればこんな笑顔に


イベント終了後、この日がゴルフ初体験だった山本さんに話を聞くことができた。未経験者の山本さんはイベントに出る前のゴルフのイメージついてこう表現する。「今までは敷居が高い、とっつきにくい、社会人の方がするスポーツ、という印象がありました」。

しかし、授業を通して「人とつながりができるスポーツであることを知ったり、自分が打った球が思った方向に行ったときの嬉しさを知ったことで、“ゴルフって楽しいんやな”と思いました」とも。ゴルフに触れる機会が全くない大学生にとっては、これもひとつの新しい体験。「おじさんのスポーツ」というイメージを払拭するためには、体験を通じてすこしでもその魅力が伝われば、それで十分だ。


「日本にゴルフ場が2,250ヶ所もあるなんて知らなかった」と未経験者の山本さん(右)


若い世代にゴルフを広めるためには何をしたらいいだろう? この日はサポート役として活躍したゴルフ部副キャプテンの島田さんに聞いてみた。

「学校の授業にもっと取り入れてもらったら馴染みが出て、遊びの選択肢の一つになるんじゃないかなと思います。体験する機会が増えれば、今日みたいに楽しさが伝わると思うので。それと、私たちが新入生をゴルフ部に勧誘するときは“就職に有利になるかもよ”と言って誘っています(笑)。うちは入部する人の9割が未経験者ですが、ゴルフが嫌になって辞めたという人はほとんどいないですね。まずは触れる機会さえ増えれば、学生でもやりたいと思う人は多くなるのではないかと思います」

就職に有利になる…大人が言うと胡散臭く聞こえるが、学生同士の口コミにおいては信頼できるレコメンド情報になるのかもしれない。実際、今回の講座を主催したのは京都女子大学の「進路・就職課」だった。社会に出てからのキャリアアップにつながる、就職活動の助けになるコンテンツを日々企画し、講座として提供している部署である。

スポーツ軸で開催する講座は、今回がはじめてとのこと。本企画の担当者である進路・就職課の北山さんは、「日々就職相談をしに来る学生と話をする中で、社内の雰囲気や社員同士のつながりなどを気にする子が増えているという実感があります。そういった不安を払拭するために、今回ゴルフができれば上司や先輩ともコミュニケーションがとりやすいという切り口で講座を企画しました」と、講座実施の背景について話した。


「社会に出てからのコミュニケーションに不安を持つ学生は多い」と、北山さん


 若者から「敷居が高い」スポーツだと思われている、ゴルフのイメージは変えられるのか?その問いに対する一つの解は、「コミュニケーションに効く」という点を伝えることだった。「若者の●●離れ」は訳知り顔で使うには何かと便利なワードだが、よくよく考えてみれば、「離れ」ているのではなく、単に接触する機会がないだけなのかもしれない。

ゴルフ本来の魅力である「人と人とのつながりが深まるスポーツ」いう側面が正しく伝われば、若者世代の好奇心をそそる面白さがゴルフにはあると信じたい。そう思いながら、次の企画を頭に思い浮かべ始める私たち。まずは知ってほしい、やってみてほしい。これからもどこかで誰かに楽しいゴルフライフへの入り口を提供していく、そんなGDOの活動は続く。

(文・Golf Links the World編集部/星 写真・角田慎太郎)

 

■イベント開催協力:学校法人京都女子学園 京都女子大学

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